「安い」対価

約半年間の「食の講座」が終了した。

講師は愛知県津島市で

「りんねしゃ」自然食品店を営まれている大島幸枝さん。


先生は、二代目で

ご両親のがちがちの

オーガニック子育てに

長らく反発もしていた時期もあったけど、

今では素晴らしい情熱をもって、

社会活動的意味も込めて、

経営されている。


オーガニックで育ち、

そこに反発して離れて、

でもやっぱり戻ってきた


そんな先生の言葉だからこそ、

刺さるものがあった。


食の現場を知り尽くしている先生から、

基本の調味料の選び方、油の選び方、

動物性食品について、出汁の話、

オーガニックライフについてなど、


先生の溢れる知見で

毎回二時間の講義があっという間だった。


昨日は最後の講座

話は戦争の話にまで及んだ。


オーガニックを選択すること。

それは、健康のため、地球環境のため、だけじゃなくて。

オーガニックという「仕組み」を応援すること。


「オーガニックは高い」んじゃなくて、

色々な化学的な薬で無理やり成長させて

作ったその他の商品が安すぎる。

安「すぎる」ということは、対価がある。


その無理やりねじ伏せたエネルギーが、

どこかにしわ寄せがいっているということ。



どこに??



土壌汚染、海洋汚染などの地球環境、

畜産動物に対する動物愛護(アニマルウェルフェア)、

健康被害はもちろん、

児童労働、低賃金労働、貧困などにも

繋がっている。


そして、その貧困や、溜まった不安が

戦争をじりじりと引き起こす。


先生が仰っていたのだけど、

「戦争は’勃発’する(いきなり発生する)ものじゃない。

ずっと前から水面下で引き起こされている」


だから、

募金をすることよりも

(もちろん、今傷ついている市井の人々に必要な医療品を届けたり

そのためのお金を送ることは大切なことだけど)

(もし、その募金が政府の方に回ったら

戦争を長引かせることにも繋がるかもしれない。。。)


もしかして、

「搾取」をやめて、価値に値する正当な価格を

支払うことを選択していけば、

真っ当な商品を作ってくれる人々を

応援していくことを選択していけば、


それはきっと戦争撲滅にも

つながることになるのだと思うという

先生の言葉は本当に私たちが

一考すべき言葉だと思った。


幸い、アメリカはオーガニックの選択枝が

韓国や日本よりも豊富で

オーガニックを選択することは

価格的にもそこまで苦しくない。


だけど、

全てを完璧にオーガニックへ!は

やっぱり難しくもあるし、

外食するときは、ただ楽しい気持ちでご飯を食べたいし、

ハンバーガーだってたまにはおいしく食べたい。


買い物するときはオーガニックを

選択できなかった自分に対して

いちいち罪悪感を覚えたくない。


だから、出来る範囲で、心地のいい範囲で、

自分の心がギスギスしない範囲で

選択すること。


これでいいんだと思えた講座だった。


オーガニックを追い求めるあまり、

自分の心がギスギスと不幸な状態になったら、

それは周囲の人に感染するし(特に家族)、


そしたら、それも結局

「平和な世界」を作っていかないと思うのだ。


まだまだ「食」に対する知識は浅いし、

考えはまとまらないし、ジレンマも感じるけど、

答えを出すよりも、「考え続ける」ことが

大切なのかもしれない。


(答えは出さなくていいって思えたら、少し楽になった)


まずは、

調味料だけは納得のいく、

ちゃんと熟成・発酵されているものに変えていくこと。

(英語で一つ一つ見つけていくことが課題・・・)


お肉は毎日食べなくてもいい

(健康的にも問題ない)、

食べるときは栄養価の高い、動物に対しても

フェアに育てられているものを買うこと。


他にもやり方はいろいろあるけど、

とりあえず、この二つを

まずは実行していきたい。

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