農業ではなく、「農文化」をやりたい

日本には
すごい人がいる。

YouTubeでまたまた見た
この山納銀之輔さん(以下銀ちゃん)の取り組みは
エコビレッジという
全自動の自給自足村を世界中で
プロデュースし、教えて
広めていくものだった。

すごいのは、
彼がプロデュースする
家、村、とてもおしゃれだし
なにも仙人のような生活をする
スタイルではないこと。

1番興味深かったことは
頑張らない野菜づくり。

世界中の原住民族の村を
渡り歩いた彼は
様々な衝撃を受けるのだけど
そのうちの一つが彼らの農文化だった。

特にアメリカのネイティブアメリカンの教え。

その村では、固い乾いた土地に
8割枯れながら
わずかに実ったとうもろこしの粒を
今日のディナーだと渡され(しかも生 笑)
断るも、いいから食べろと6粒渡された銀ちゃん。

一粒食べたら、口の中で
カラカラの粒からすごいエネルギーが
みなぎったそう。

結局二粒しか食べられなかったそう。

大地のエネルギーを、
「ちゃんと」吸収したもの(野菜も肉も)は
少量で満足し、ちゃんと生きていけるほどの
生命エネルギーが宿るという話。
しかし、冷蔵庫に入った瞬間
そのエネルギーはなくなる、と。

そしたら、
私が今まで食べてきたものの中で
そんな生命エネルギーが宿ったものを
口にした経験なんて、
果たしてあるだろうか。

鳥取のおばあちゃんちの山で
遠い昔食べた、なんかの実や葉とか?


同じような話を
鳥取県智頭町で子供たちと
シェアハウスにお世話になったときにも
聞いたことがあった。

古民家を自分で改造していた彼は
庭に勝手になった
にんじんを収穫して食べていたのだが、
「めっちゃすごい味なんです」と
表現していたあれは
多分同じ話なんだろうと思う。



銀ちゃんはそこで数日過ごし、
お礼に自分が日本で行ってきた
農業の方法を教えたいと申し出た。

土を耕すことを教えたら
ネイティブアメリカンは
「土を耕したら、空気が混ざって
バクテリアが増え、土の養分が増すんだろ?
でも、そんなことしたら、次の年はどうなる?
7代後は土地が枯れてしまうからしないんだ。」

「そもそもそんなにいっぱい作って
どうすんだ?」

自分たちが食べる分さえあればいい。
多くはいらない。

全部わかって
敢えてやってる。

自然に完全に委ねてる。


そんなもんだから、
耕したり、草むしりしたり、
過剰な世話をしない。
一日15分農作業をし、
家族4人食べていける。

農業って、
うちの両親も鳥取の山奥で
畑をやってるけど、
汗だくになりながら
毎日数時間時間を費やしてるが、
本当に大変そうなイメージで。

でも、銀ちゃんは言う。

「大変だと、ばかばかしくなって
結局スーパーに行っちゃう。
頑張る農業は続かない。
頑張らない「農文化」をすればいい」

一日15分以上行わないこと。

すごくない?
そんなもんでいいの?
そんなことが可能なの?

自給自足に憧れるとか
今もないけど、
その生命エネルギーが
しっかり宿った食べ物を食べてみたい....!
その「ものすごい味」を味わってみたい。


親の畑を見ていたので
全然興味なかったけど、
これなら自分もできるかもしれないし、
やってみたい!

と、初めて農に興味が湧いた。

15分農文化の全貌をまとめた本を
出してくれないかなぁ。


とにかく、うちの小さな庭で
何かを植えてみようと思う。
(毎年枯らす専門だけど笑)

この本、農のことだけじゃなくて、
もう本当に色んな話に感動したので
すごくオススメ。

自分じゃ何にもできないから、
「お金払って」家を建て、
食べ物を買い、暮らしていく。

そんな自分にできることは
「お金を稼ぐこと」だけ。
だから「お金を稼がなくちゃ」いけない。

という、いつのまにか
思い込まされた常識に少なくとも
小さなヒビくらいは入れてくれる。


みんなを借金まみれにする
家だって、本当は自分で作れるんですよと。

(でも、アメリカに住んでる人は
日本に住んでる人より
受け入れやすい話だと思う。
サービスがすごく高いし時間もかかるから、
みんな自分でうちの修理やリフォームをしてしまう人が結構な割合でいるから)


私たち夫婦は
「お金から解放されて
安心して生きていきたい」という
目標があり、
そのために投資などをしてきたのだけど、
(主人が主に担当)

これはまた違う方法で
そこに辿り着くための本だった。

とにかく一度
読んでみてほしい本だ。

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